枯れ蓮・ヒマワリ

植物の生命の力強さ、綺麗さを想像してみてほしい
例えば、蓮そしてヒマワリを
多くの人は燃えるような生花を頭に思い浮かべるのではないだろうか
だが自分は違う

ヒマワリ

夏の終わり
蓮の花びらが全て落ち、実ができる
やがて茎は枯れ折れる
ヒマワリは鮮やかな花びらを落とし、真っ黒になり
がくも枯れ固くなって、実だけを残す

それが一番綺麗だと思う

そこにあるのは終わりの寂寥ではなく
重なり続ける時間の美しさ

落とされた実から、また芽が出、濃い緑の葉を広げる
瑞々しい花が咲き、やがてまたその花びらを落とし、実を残していく

枯れ蓮
季節を重ね続きゆく命に、力強さがあり 枯れ実を結びきり、静かに風に揺られるその姿に 過ぎた綺麗さがある 自分はそれを描いている 沼の枯れ蓮は本当に綺麗だ そんな美を感じる老いも悪くはない 勿論、勢いがあるのもいい、でも60、70、80になって、枯れ、 素敵な紳士淑女なんてのも素敵だろう 時を重ねるのは、人間も植物も一緒 重ねる日々の大切さを枯れ蓮とヒマワリに思う